2023年03月13日
47 ヨンナナ
ヨンナナ(昭和47年…)
僕は渋谷のとあるライブハウスでこのメロディーを口ずさんでいた。それはドラマーとしての挫折。 そしてミュージシャン仲間も夢朽ちてその世界から現実に引き戻され一人一人と青春というバブルが弾けるようにして悲喜交交散っていった。
そんな頃だった博多出身のヒッピークズレとでもいうんだろうかミュージシャン仲間の友人だった同い年、杉本君が広尾のマンションで「皮工房」を開いて結構忙しくしていた。
47年、その夏に杉本君の昨品を預かり軽井沢で友人とショップを開いた。 その友人とはやはりミュージシャン仲間だった馬場博幸君、彼は九州博多出身でその杦本君に師事しレザークラフト家となり高崎で「サウス」という工房を開いて成功していた。
全ての「時代の喧騒」が去った静けさには軽井沢、その避暑地には今のような猥雑さはなかった。
当時のそこは東京の富豪たちのために築地・銀座・赤坂のレストラン、料亭がしっかりとした店構えが夜ともなれば眩いばかりの高級車がそこに鈴なりになり冷え冷えとした別世界の情景を佇ませていた。
ベトナム戦争も終わり、学生運動も、そして浅間山荘の赤軍事件もその少し前に、まるでなごともなかったかのように新しい時を刻み始めていた。
軽井沢銀座とはいっても当時のそこ、郵便局から向こうはほとんど何もなかった。
網の目のように走る別荘地の小道からはそれこそ銀幕から抜け出てきたかと見紛うばかりの人が行き交う。僕らが借りていたショップは軽井沢銀座入り口、ロータリー100メートルほど手前のしもた屋の玄関。それでも、物珍しそうにそうした瀟洒ないでたちの人たちが品定めをしてくれたていた。
「ムッシュがあそこで飯を食っていたよ」
1970年頃だった・・・
「ジョン・レノンが万平ホテルにいるんだってよ」
とベントレーかなんかから降りてきた中年の紳士がいっていたり。しかし、ソレはなにもかもが無関心の時代、無味無臭。そんな時代。
僕らがそうだった。どうしてだろう何もかもが終わった時代。
ソレは一体、どんな時代だったんだろうか。
「夢の終わり」
つまり、「夢への興奮」から覚めてしまった僕ら団塊世代・・・
その年、初めて僕は香港に楽器の買い付けに行った。
ソノ冬には横山町でアクセサリーをしこたま仕入れてグアム島へ行商に行った。
翌年、ロサンゼルスのNAMMにギターの買い付けに行った。
25歳・・・・・
そこには未だ夢から覚めやらぬ同世代の若者が夢を探りながら「LA生活」を屯っていた。
日本食堂で皿洗いのアルバイトをするもの、ハウスキーパーをするもの・・・・・
訊けば、日本ではかなりの裕福な家の連中だった。
バーモントのフラットを仲間数人でシェアしているとか。
友人の紹介で一泊20ドルでそこに泊めてもらうことにした。
後々に知ることだが、今、海外旅行といえばHISだが、そのHISのCEOもそんなLA生活組だったとか。噂だが韓国発券の格安航空券で「一山」当てたようだ。
とにかく、全てが終わった。その意味では「夢は叶ってしまった」
最早「夢の途中」の興奮はそこにはない。そんな時代。
そう、昭和47年・・・ヨンナナ
それは今の東京ではない。渋谷公園通りにはパルコもなければロフトもない丸井だけ。
それは僕の生まれ育った高崎もそうだった。それは実に「しっとり」した芳醇な情景が、佇まいがあった。
昭和47年昭和47年・・・ヨンナナ
僕らがなすべき時代はそこにあるのかもしれない。
その2、3年前までは都内を路面電車が走り、トロリーバスが走り、自家用車といえば、「カローラ」が新発売された頃だった。
新宿副都心には未だ超高層ビルの欠片も見えなかった、そんな時代。
時代は、創られたのではなく、その時壊されたのかも知れない。
今のそれに...
Imagine
Imagine there's no heaven. It's easy if you try.
No hell below us above as only sky/
Imagine all the people living for today Aha---
Imagine there's no countries. It isn't hard to do nothing to kill or die for and no religion too.
Imagine all the people living life in peace yuhuh----
You may say I'm a dreamer but I not the only one.
I hope some day you'll join us and the world will be one.
Imagine no possestion. I wonder if you can no need for greed nor hunger a brotherhood of man.
Imagine all the people sharing all the world.
You may say I'm a dreamer but I not the only one.
I hope some day you'll join us and the world will live as one.
僕は渋谷のとあるライブハウスでこのメロディーを口ずさんでいた。それはドラマーとしての挫折。 そしてミュージシャン仲間も夢朽ちてその世界から現実に引き戻され一人一人と青春というバブルが弾けるようにして悲喜交交散っていった。
そんな頃だった博多出身のヒッピークズレとでもいうんだろうかミュージシャン仲間の友人だった同い年、杉本君が広尾のマンションで「皮工房」を開いて結構忙しくしていた。
47年、その夏に杉本君の昨品を預かり軽井沢で友人とショップを開いた。 その友人とはやはりミュージシャン仲間だった馬場博幸君、彼は九州博多出身でその杦本君に師事しレザークラフト家となり高崎で「サウス」という工房を開いて成功していた。
全ての「時代の喧騒」が去った静けさには軽井沢、その避暑地には今のような猥雑さはなかった。
当時のそこは東京の富豪たちのために築地・銀座・赤坂のレストラン、料亭がしっかりとした店構えが夜ともなれば眩いばかりの高級車がそこに鈴なりになり冷え冷えとした別世界の情景を佇ませていた。
ベトナム戦争も終わり、学生運動も、そして浅間山荘の赤軍事件もその少し前に、まるでなごともなかったかのように新しい時を刻み始めていた。
軽井沢銀座とはいっても当時のそこ、郵便局から向こうはほとんど何もなかった。
網の目のように走る別荘地の小道からはそれこそ銀幕から抜け出てきたかと見紛うばかりの人が行き交う。僕らが借りていたショップは軽井沢銀座入り口、ロータリー100メートルほど手前のしもた屋の玄関。それでも、物珍しそうにそうした瀟洒ないでたちの人たちが品定めをしてくれたていた。
「ムッシュがあそこで飯を食っていたよ」
1970年頃だった・・・
「ジョン・レノンが万平ホテルにいるんだってよ」
とベントレーかなんかから降りてきた中年の紳士がいっていたり。しかし、ソレはなにもかもが無関心の時代、無味無臭。そんな時代。
僕らがそうだった。どうしてだろう何もかもが終わった時代。
ソレは一体、どんな時代だったんだろうか。
「夢の終わり」
つまり、「夢への興奮」から覚めてしまった僕ら団塊世代・・・
その年、初めて僕は香港に楽器の買い付けに行った。
ソノ冬には横山町でアクセサリーをしこたま仕入れてグアム島へ行商に行った。
翌年、ロサンゼルスのNAMMにギターの買い付けに行った。
25歳・・・・・
そこには未だ夢から覚めやらぬ同世代の若者が夢を探りながら「LA生活」を屯っていた。
日本食堂で皿洗いのアルバイトをするもの、ハウスキーパーをするもの・・・・・
訊けば、日本ではかなりの裕福な家の連中だった。
バーモントのフラットを仲間数人でシェアしているとか。
友人の紹介で一泊20ドルでそこに泊めてもらうことにした。
後々に知ることだが、今、海外旅行といえばHISだが、そのHISのCEOもそんなLA生活組だったとか。噂だが韓国発券の格安航空券で「一山」当てたようだ。
とにかく、全てが終わった。その意味では「夢は叶ってしまった」
最早「夢の途中」の興奮はそこにはない。そんな時代。
そう、昭和47年・・・ヨンナナ
それは今の東京ではない。渋谷公園通りにはパルコもなければロフトもない丸井だけ。
それは僕の生まれ育った高崎もそうだった。それは実に「しっとり」した芳醇な情景が、佇まいがあった。
昭和47年昭和47年・・・ヨンナナ
僕らがなすべき時代はそこにあるのかもしれない。
その2、3年前までは都内を路面電車が走り、トロリーバスが走り、自家用車といえば、「カローラ」が新発売された頃だった。
新宿副都心には未だ超高層ビルの欠片も見えなかった、そんな時代。
時代は、創られたのではなく、その時壊されたのかも知れない。
今のそれに...
Imagine
Imagine there's no heaven. It's easy if you try.
No hell below us above as only sky/
Imagine all the people living for today Aha---
Imagine there's no countries. It isn't hard to do nothing to kill or die for and no religion too.
Imagine all the people living life in peace yuhuh----
You may say I'm a dreamer but I not the only one.
I hope some day you'll join us and the world will be one.
Imagine no possestion. I wonder if you can no need for greed nor hunger a brotherhood of man.
Imagine all the people sharing all the world.
You may say I'm a dreamer but I not the only one.
I hope some day you'll join us and the world will live as one.
Posted by 昭和24歳
at 11:26
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