2019年01月08日
「王家昌」という潮州系香港人

湾仔の夜総会で密談する
「王家昌」という潮州系香港人と謎の東洋人「トンピン・ヤ」
中国人は食欲旺盛っていうか、下層人民は食糧難でした。
机、椅子以外の四本脚はなんでも食す文化。
昭和56年、香港で「日本健康菜館」、いわゆる日本風「ほか弁」です。
それはちょうどソウル五輪が決定した年、その店舗は香港三越(建設中)の地下鉄駅の出入り口という一等地で、家賃は一ヶ月120万円(10坪ほど)。
オーナーは僕と同い年の「王家昌」という潮州系香港人。
当時楽器の仕入れで頻繁に香港入りしていた僕は彼の経営する「日本時装」というブティックを事務所代わりに楽器を香港から輸出。
そして、東京の僕の渋谷のオフィスを彼の事務所代わりに日本の「カワイイ系」、当時はそんな言葉はなかったがそれの輸出、なんといっても香港、東南アジアはほぼ一年中夏で、日本のサマーバーゲンを狙って彼はどこで情報を得たか、原宿、横山町、軽井沢とシーズオフになるころ大量のその「カワイイ」を買い付けていた。
香港はフリーポートなので東南アジア、タイ、インドネシア、マレーシアのそうした商人が買い付けに来る。
東京から一度に持ち出す「カワイイ」は3トンくらい。しかもそれらを手荷物で飛行機に持ち込む、当然オーバーチャージはトン当たり100万円くらい。それでも儲かるのだという。
彼はセントラルの賃貸オフィスにそれら「カワイイ」の展示会を開催、驚くことにその「カワイイ」は即日完売。
「ナベちゃん、メイドインジャパンじゃないとダメ、メイドインジャパンの洋服は生地が違うし、縫い糸も違う。もちろんデザインもね」
とにかくその時代のメイドインジャパンはどんなに高くても東南アジアのお金持ち、富豪は競って買い求めたという。もちろんどこの国の女の子もお洒落には熱心、そんなメイドインジャパンの「カワイイ」を仕入れた東南アジアの商人も相当儲かるとか。
そらそうです、東南アジアの市場30億人、大金持ち、富豪はその1%としても3000万人、また同じ富豪でも日本とは比べ物にならない大富豪。
そんな大富豪の子女が日本の「カワイイ」を買い求める。もちろんその富豪の紳士淑女はフランス、イタリアのブランドものだけど。
そんな彼が目に付けたのが日本の「ほか弁」。とにかく日本食品は「健康的」なんだそうです。
さらに彼の徹底ぶりはお弁当のパッケージ、包装紙は横山町のシモジマ、で箸スプーン、フォークもシモジマといった徹底ぶりでした。
つづく
Posted by 昭和24歳
at 20:36
│Comments(0)
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。