2018年05月04日

米ギター老舗ギブソン、破産申請

米ギター老舗ギブソン、破産申請



 【ニューヨーク時事】米老舗ギターメーカーのギブソン・ブランズ(テネシー州)は1日、連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用をデラウェア州の裁判所に申請した。

 債権者の3分の2以上と再建支援で合意しており、楽器製造などの事業を継続しつつ、経営の立て直しを目指す。

 ギブソンは1894年創業。同社製のギターはエルビス・プレスリーやB・B・キングら多くの著名アーティストに愛用された。

 米メディアによると、音響機器メーカーのティアックなど近年の相次ぐ買収で債務が膨らむ一方、販売は伸び悩み、経営が悪化していた。負債額は最大5億ドル(約545億円)に上る。

<引用:5/1(火) 23:56配信 時事通信>
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180501-00000141-jij-n_ame

経営の多角化で業績悪化とかだが、本業が悪化してるからよそに手を出したのが失敗の原因だろ。
ま、アメリカでも団塊世代、第二次世界大戦の終了でいわゆるベビィブーマーがいたわけで、60年代にアメリカの黄金時代です。唯一の戦勝国ですから。

そもそもアメリカにはカントリーだのジャズだのと楽器市場はあったんだけど、そらバンドの中の一部でジャズなんかだとギターはあまり必要とされなかった。せいぜいがピックギターでコードをジャカジャカするだけ。カントリーだって主役はバンジョーとかフィドルでそれがフォークソングに発展してもピート・シガーとか、基本はバンジョーの弾き語り。

そんなわけでベビィブーマーがハイスクールに通い出す頃にヴェンチャーズ、アストロノウツのいわゆるエレキギターだけのエレキバンド。そこに火が付いたわけです。
で、ご案内のギブソンはフルアコのピックギターにマイクをつけたやつでオジさん御用達。そこに目をつけたのがジャズマスターとかのロカビリーなんかで使われていた「フェンダー」だった。で、ヴェンチャーズなんかは最初はジャズギタリスト用に開発されたジャズマスターとかでテケテケやってたけど1954年「ストラトキャスター」登場でテケテケ。
もっとも多分、カントリー出身のノーキーさんなんかはテレキャスターの方が良かったようだけど。

で、「老舗ギブソン破産申請」とかなんだけど、やっぱりアメリカ人の感覚でのモノ作りは大変です。暴露しちゃうとギブソン・レスポールのハイエンド物のネックは松本のちいちゃな工場でした。もう20年前の話だけど。で、ピックアップ(マイク)も製造は某松本の零細企業。そしてブリッジ、ペグと言われてる部品も群馬県の某市の中小企業。

そんなわけでトランプ大統領がアメリカ製品を買えとか言っても純粋なアメリカ製品はないわけですから無理難題ですね。
僕も34歳の時からドサ回りの仕事辞めて、ドサ回り仲間の米国、LAでリペアショップやってた友人(中国系)の誘いで「シェクター」というエレキギターメーカーを手伝うことになった。友人はシェクターUSAで、僕がシェクタージャパンでスタートしたんだが。

実はそのシェクターアメリカでは経営に行き詰っていて某投資家に買収され、経営方針が変わっちゃってこれまでの部品は必要ない、で、それを全部日本に持ってきて東京、恵比寿でシコシコ組み立てて全国「エレキの行商」でした(笑)。
まあ、そこそこ売れました。しかし、途中、オリジナルの部材がなくなりネック、ボディはご案内の某松本のちいちゃな工場で仕入れた材料を持込加工してもらい、塗装も同じく松本の塗装工場で。

で金属パーツは原材料としてはかなりあったので群馬の某金属加工工場で仕上げ恵比寿に持ち帰って組立。そのうちにオリジナルのピックアップがなくなり、っていうかもう肝心のアルニコの磁石と線材が手に入らないということに。で、元シェクターの技術者だった某氏にオリジナルに近いようなサウンドが出せるピックアップの製造を依頼、それが一時、知る人ぞ知るの「モンスタートーン」。

しかし、1995年金属パーツのブリッジ、サドルの材料も底をつきオリジナルなシェクターを作ることができなくなった・・・
ショックでしたね。シェクターでの最後の仕事が「ラモーンズ・モデル」の生産でした。
これも大町にあった(現在?)モズライトジャパンの下請け工場に依頼して。そして量産品は韓国でということでソウルまで飛んで。
まあ、韓国は韓国で抜け目がないっていうかそれをそっくり対岸の中国の工場へ丸投げでしたから出来上がったものが注文したものと全く違う仕上がり(笑)。

アメリカもそうだけど「いい物」は作れませんね。売れたと思うとすぐにメキシコですから。しかし戦後、日本はエレキもフォークギターもアメリカの下請けだったけどアメリカ製のものよりいいものを作っちゃった。そのモノ作り精神は現在の松本等下請け中小零細企業にも脈々と受け継げられています。

投資家でもありシェクターのブランドホルダーから一言・・・

「ナベ、オマエの仕事は終わった」と。

「ギター弾きにギター作らせたのがまずかったかな」とも。

1996年4月、僕の仕事は終わりました。

ギブソンも、いよいよギブソンが作れなくなったのかもしれない。

エレキはエレキ少年の夢を叶えるのが仕事なんだから・・・

米ギター老舗ギブソン、破産申請



Posted by 昭和24歳  at 12:14 │Comments(0)

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