2008年03月09日

出産難民

“フジテレビ報道2001”より・・・・・・

ここ数年で総合病院を含め“産科”が30%超閉鎖、減少と。

その主要因は近年の“産科医師”の減少とその7割近くが女性医師のためさまざま事情での離職にあるとか。
さらに加えて、産科医師の分娩にからむ“医療訴訟”の危険性が指摘されるところから大学医学部の段階で“産科医”を希望する学生が極めて少なくなっていると。

2006年時点まで政府、厚生労働省は「日本の医師は過剰状態」といっていたが、
2007年になると前言を翻し「医師不足」を言い出した。

日本は今“少子高齢化”が叫ばれ、高齢者の急激な増加にともないさまざまな事情で、
それは、予測可能だった“高齢化”とは別に、政府厚労省の期待を込めた“特殊出生率”は「絵に描いた餅」に終わり、その状況は先進各国の中でも極めて低レベルにある。

「その状況下ではこの国の“少子化”はますます深刻にならざるを得ない」

と、その番組での議論の中で結んでいる。

さて、この国の政府厚労行政はそのことに何か政策を講じただろうか、そして講じているだろうか?

昨今言われる「生み逃げ」や、「赤ちゃんポスト」の事件がその“少子化”に皮肉ではないか。

1000万人を超える年間所得「200万円以下」の、主に若年階層。
たとえばそれが、夫婦であったとしても、その労働環境の中、共働きのではたしてまともな出産、子育てができるだろうか。

そうした中で、国民保険の無保険者が相当数、そして増加の一途だという・・・・・・
結果、出産に関する“検診”も受検しないまま、母子手帳も無いままに「飛び込み出産」せざるを得ない。

これは一体どういうことなんだ!

政府はその“国民保険行政”を市町村、地方自治体行政に押し付け市民と行政を対立させている。
この4月から始まる“後期高齢者医療保険”もそうだが政府は財政難を理由に国民、市民の一番の“弱者”に科している。

行政で「絞るだけ絞って」、少子化の不安を口にする政府は矛盾だらけではないか。

ところで、この「少子化現象」は低所得者階層家庭に顕著だという。
高額所得者階層家庭ではその特殊出生率は“2.2%”とかこの少子化の中際立った伸びを見せている。

昔は「貧乏人の子沢山」といわれたが・・・・・・

今日では低所得では子どもは産めない、育てられない。
昨今の、児童虐待、それも家庭における、父親、母親からのそれ、しかもそれは乳幼児にも数多く見られる。

今、日本中の『児童福祉施設』は満杯、飽和状態だという。

虐待、育児放棄、離婚等がそのほとんどの理由だというが、そもそもそれは日本政府の“失政”が最大の原因ではないのか。
財政難しかりであろう。言われる、“800兆円”の国債高、も国地方等あわせての1100兆円ともいわれる長期債務残高。

それに対し、政府は、消費税増税とか、年金保険料、医療保険料の負担層と給付削減で、「焼け石に水」的な政策でさらに国民生活を窮地に貶めようとしている。

道路特定財源10年で“59兆円”と主張して譲らない自公政権。

この国の公共事業は年間およそ80兆円。
医療費(社会保障費)は31兆円。

しかし、その31兆円を国、地方政府が税金から全額負担しているわけではもちろん無い。そのうちのほぼ20兆円あまりは国民市民が直接窓口で負担している。結果、地方税・国税で賄っているのは10兆円にすぎない。

先進5カ国で最低の社会保障費と最高の公共事業費。

つまり、一般大衆から徴収した税金は一般大衆のためには使われず、一既得権益集団に費やされるのみ。

「子どもは国の宝」

を言いながら、それに対する施策をなにひとつ講じないどころか、予算を削減している。

子育て世代の、20代、30代の若き日本人はこの国の礎ではないか!

出産分娩費用の無料化、保険適用化と、妊婦の検診無料化。
そしてさらに、せめて欧州並に18歳まで教育費、医療費の無料化と、児童手当の同レベル化を政治に施策させるべきではないか。

政府は “財政難”を言うが、この国の国民税負担率は「目に見えない税金」を含め、
国民負担公共料金ベースでも消費税換算では30%を超えている。

義務には極めてこの国の国民は徳川為政以来、“御上”と“長いモノ”には従順であるが、
そこにある「権利主張」には、“民主主義”に反し極めて羊のごとき民衆。

もっとも政府にとっては極めて都合のいい“国民”であることには間違いない。
  


Posted by 昭和24歳  at 18:03Comments(0)

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